ヤフーの挑戦とEC市場の活性化
「ヤフー、EC店舗の出店料・ロイヤルティを完全無料に」という衝撃的なニュースが飛び込んできてから、間もなく2年が経ちます。
これは、eコマース市場において、楽天、Amazonに次いで第3位であるヤフーによる、競合他社に対する反撃という面があったようですが、当時、この挑戦により、個人・法人のEC市場への新規参入(ネットショップによる出店・開業)のトレンドが益々加速するのは間違いないだろうと感じたことを憶えています。
専業主婦や中高生の多くが、Yahoo!オークション等で当たり前のように品物を販売し、一方、会社を退職した世代は趣味で知識を蓄積させてきた分野でネットショップを開業し、その運営を始める。
あるいは、脱サラして本格的に楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのショッピングモール、あるいは独自ドメインでネットショップを出店および開業し、起業的な成功を目指す。
これからEC市場が隆盛を極める
その様な時代潮流となり、“国民総ネットショップ開業時代”と表現されるほどにeコマース市場が隆盛を極める可能性も充分にあるだろうと感じるわけです。
ところで、本サイトでは、HTML・CSS言語の習得やWEB制作ソフト(Dreamweaver等)の操作方法、あるいはサーバ運営のためのLinuxコマンドなど、スキル的な内容を教えることはできません。必要であれば、どうぞ自分で努力して習得してください。
その代わりに、ネットショップを出店・開業するための必要な最低限の知識であったり、ヒント的な知識、あるいは商品を販売する場所としての各ショッピング・モールの概要について記載させていただきます。
どこでネットショップを開業する?
楽天市場・Yahoo!ショッピング・アマゾンあたりの大手ネットモールに出店したり、自分でレンタルサーバを契約して、EC-CUBEの様なネットショップ構築プログラムで独自ショップを立ち上げたり、FC2ショッピングカートみたいな無料or有料のショッピングカートを借りて店舗を作ったりと、ネットショップを開店・開業するにしても様々な方法があります。
それで、レンタルサーバを借りてネットショップを開業するのは面倒だし、FC2ショッピングカート他のショッピングカートを借りて店舗を構築するやり方はマイナーな印象を受けるので、はじめてネットショップの開店・開業に挑戦する今回は、それらの方法は避け、楽天市場とYahoo!ショッピングの大手2つのネットモールへの出店というスタイルに絞って考えてみることにします。
楽天市場とYahoo!ショッピングの違いは?
楽天市場とYahoo!ショッピングの2つのネットモールについて調べると、まず、それらの初期費用が違うことに気がつきます。
Yahoo!ショッピングは無料化されていますので、やる気さえあれば、無料でネットショップを開店、および開業することができます。
一方、楽天市場に出店するための費用は、最初に必要な合計金額が、月額費用が19,500円(税別)で最安の「がんばれ」プランの場合で、23万4千円となっています。これは年間契約であるためにこの金額なのですが、23万4千円は安い金額だとは言えません。
そうすると、楽天市場は「駄目」なのでしょうか?
楽天市場とYahoo!ショッピングの店舗数と質の違い
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Yahoo!ショッピングの出店者数は31万超 |
店舗数(販売事業者数)については、楽天市場が約4万4000店で、対して、Yahoo!ショッピングは無料化への転換後に急増し、現在は40万店弱となっています。
一方、ネットショップの質については、 楽天市場>Yahoo!ショッピング の構図が明確になってきています。
楽天市場は、(いうなれば漫画「北斗の拳」における“修羅の島”のようなもので)価格以外の部分でお客さんを惹き付けることのできる、つまり、マーケティング技術に習熟している、百戦錬磨の強者のようなネットショップが、所狭しとひしめいている状態です。
逆説的には、それ程のネットショップでなければ、(実店舗における賃料に相当する)月々の固定費用を支払いながら、モールの中の生存競争を生き残ってはいけない、ということでもあります。
一方、Yahoo!ショッピングの方は、無料化への転換以降、モール内のネットショップのクオリティが百花繚乱の状態となっています。
つまり、有名企業が力を入れて制作・出店したットショップがある一方、PCに詳しくない個人が作ったような店舗もあり、それらが無秩序に混在しているのが現状だといえます。
もちろん、後者のネットショップは、出店・開業したもののお客さんがほとんど訪れず、閑古鳥が鳴いている場合が少なくありません。
また、全体的に、Yahoo!ショッピングのネットショップは、楽天市場の店舗と比較して、販売マーケティングの努力が足りず、そして、顧客に対するユーザビリティ、および顧客満足度が低い傾向があります。
店舗あたりの平均月商は?
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楽天市場の平均月商は400万円超 |
1店舗あたりの平均月商は、楽天市場が400万円超であるのに対し、Yahoo!ショッピングは約90万円で、楽天市場の平均月商が段違いに高くなっています。
また、Yahoo!ショッピングの平均月商については、若干データが古く、楽天市場が百貨店式の手数料モデルを維持しているのに対して、Yahoo!ショッピングは無料化し広告収入モデルに転換しましたので、現在は更に少なくなっている恐れがあります。
つまり、無料化したためにネットショップの数は40万弱へと急増しましたが、それに対応する分だけ顧客が増えたわけではないので、1店舗あたりの月商が大幅に減少している可能性が高いということです。
ネットショップを開業する場所のおすすめは?
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突出する楽天市場の平均月商 |
ネットショップを開業するためには売り場(店舗)を確保しなければならないのですが、本格的に事業を行いたい、そして、十分な利益の獲得を狙っていくのであれば、楽天市場が一番のおすすめだといえます。
それは、楽天は国内のEC市場で右肩上がりの成長を続ける、最も繁栄しているインターネットショッピングモール(売場)であり、また、儲かっている販売事業者が一番多いネットモールでもあるからです。
また、百貨店型のモデルをとる楽天市場は、それぞれの販売事業者に対するサポートがしっかりしていることでも定評があります。
それは、楽天市場というショッピングモールを運営する自分たち(楽天)と、テナントの借り手であるそれぞれのネットショップにおいて、お互いが切磋琢磨して繁栄・成長していこうという健全な姿勢が維持されているからであり、各販売事業者が販売マーケティングや宣伝活動を学ぶ姿勢も含め、ネットショップに本格的に取り組みたかったり、本気で挑戦したい場合、開店・開業する場所として楽天がおすすめできるということです。
【出店申込】ネットショップ出店案内【楽天市場】お申込みはこちら
一方、ネットショップを開業するための資金が限られている、あるいは、最初は金銭的な費用をかけずにネット通販事業に挑戦したいような場合は、Yahoo!ショッピングが手数料が無料ですので、まずそちらで出店・開業するのが無難だといえます。
【出店申込】Yahoo!ショッピングの出店申し込みはこちらから
各インターネットショッピングモールの詳細や特徴については、下記の各ページをご確認ください。
- → ぱっとしない景気と労働環境の悪化


